味噌クッキーと味噌ラスク
カネルブレッド 開店の頃から作り続けている味噌クッキーと味噌ラスク。那須町黒田原の日野屋の味噌を使っています。日野屋は110年続く糀製造元、天然味噌のお店で、カネルブレッド のオーナーの実家でもあります。日野屋の親父さんはすごくユニークで愉快なお父さん。思い出すエピソードには、面白いものと真面目なものとあるのですが、今回は真面目なほうをご紹介します。面白さはぜひ直接お店を訪ねてご体験いただければと。カネルブレッド ができた年に始まった、黒磯駅前日用市。その時に出店されていた日野屋さんからお聞きした話です。市販の味噌などの発酵食品に添加されている酒精、これは発酵を人為的に止めるために添加されているもので、本物の天然の味噌には含まれていないものなのだ、というお話。日野屋の天然味噌には酒精が含まれていないから、子どもからお年寄りまで誰が食べても安心なのだと。そして、その時離乳食を与え始めた頃の赤ちゃんを連れていた私に、離乳食には甘酒がいいよ、うちはみんなそれで育ててるから、と、教えてくださったのでした。余計なものを加えていない米と米麹だけで醸した甘酒は栄養価が高く、喜んで食べてくれ、保存も効くから手軽でいいことづくめ。いい話を聞かせてもらったなぁと思い、子育て世代の友人たちに伝えたものでした。甘酒(アルコールの入っていないもの)離乳食は赤ちゃんのお口に合えば、ぜひおすすめです。さて、例えば親父さんの話を書くよ、というと、「大したことない、恥ずかしい」なんて言ったりと、本人はちっとも意識していないようですが、天然の麹作りを代々守り続けている麹屋で育ちパン屋になる、日本の伝統的な発酵の世界からwine barを経てパン屋へ。発酵から発酵へ世代を越えて繋がっていて、それを考えると面白いものだなぁと思わずにはいられません。ちなみに日野屋はD&DEPARTMENTから発行されている、『d design travel 栃木』でも紹介されています。
そんな日野屋の味噌を使った味噌クッキーと味噌ラスク、香ばしく味わい深い、体も喜ぶカネルブレッド 焼き菓子の定番です。どうぞお試しください。